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「絵本とのつきあい方」1~2才のお子さんの場合


 

1才を過ぎると、行動範囲や興味を示すものも広がってきますね。
成長を感じて嬉しい反面、次はなにをするのか、ハラハラドキドキしたりもするでしょう。

子どもと落ち着いた時間を過ごしたい、と思ったら、「絵本の読み聞かせ」が一番です。

でも、1~2才のお子さんを持つ親御さんからは、

「読んであげていても、途中でどこかに行ってしまう」
「途中から、ページをめくって遊んでしまう」
「うちの子って絵本に興味がないの?」

というお声をよく伺います。

確かに絵本を読んであげているのに、途中で飽きたようすの子どもを見ると、がっかりもするし、同じ年令ぐらいの子がじっとお話を聞いているようすを見ると、焦ってしまったりしますよね。

1~2才といっても、1才の幅があるので、1才前後と1才半、二才近く、ではその理由も様々です。

たとえば、1才前後のお子さんだと、自分でいろんなことができるようになってきたので、「めくる」のが楽しいのでしょう。紙を破って遊んだり、口の中に入れてみたり、それと同じように、絵本を「めくる」、絵本を「噛む」…。そういう楽しみ方も自然です。そばで見守りながら、お子さんに自由に絵本を触らせてあげてください。少しずつ、“絵本は読んでもらって楽しむもの”、と感じてくれるようになります。
また、お子さんが残した「嚙み痕」や「補修の痕」は、大切な思い出です。お子さんが大きくなった時、幼かったころの小さな「嚙み痕」が、とても愛しく感じるでしょう。

 

1才半前後のお子さんだと、少しずつ、絵本の読み聞かせを楽しんでくれるようになってきたころでしょうか。
でも、まだまだ集中力は長くは続きませんし、その日の気分によって、左右される時期ですね。集中力が途中で切れて、どこかに行ってしまっても、絵本に興味がないわけではありません。その日はたまたま、違うことがしたいのかもしれません。
絵本の気分ではない日は、一旦絵本を置いて、少し時間をあけてから、絵本を読んであげてください。今度は、とても喜んで、お話を聞いてくれるかもしれません。

 

2才近くのお子さんだと、1才前後のころの絵本を幼く感じてしまうのかもしれません。1才前後のころ大好きだった絵本でも、日々さまざまなことに出会い、成長していくと、物足りなくなるものです。次の段階へのステップアップを考えてみる時期にきた、ということでしょう。

 

そして、もう1つ大切なのが、“絵本を楽しむ”環境づくりができているか、です。

たとえば、おもちゃがそばにあったり、テレビがついていたりすると、そちらが気になってしまい、絵本に集中できないのも当然ですね。
絵本を読んであげるときは、おもちゃなどを片づけて、静かな時間を作ってあげてください。

また、絵本を読んであげるときには、ぜひ絵を指さして語りかけてあげてください。
「ここにワンちゃんがいるね」「これは〇〇ちゃんと同じだね」「ここにいるのはなんだろうね」、など、言葉を交わして、絵本の世界を一緒に楽しむ。そして、言葉のリズムに合わせて、お膝にだっこしたお子さんと一緒に、身体を揺らしてみても楽しいですね。

お子さんの重み、体温、息遣い、それは絵本を読んであげる大人にとっても、記憶に残り、絵本と一緒に大切な思い出になるでしょう。

ぜひ、親子で寄り添って、絵を指さし、語りながら、絵本を読んであげてください。

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