祈りの丘絵本美術館ブログINORI-NO-OKA Picture Book Museum BLOG

夏至のおまつり

夏至の季節ですね!

 

1年で一番、昼が長く 夜の短い日。

スウェーデン語では、midsommar.

 

日本では特別な風習はありませんが、

北欧では、夏至の前後は 白夜が多く、

夏まつりが 行われる地域が 多いようです。

「リーサの庭の花まつり」童話館出版
エルサ・ベスコフ・作・絵/石井登志子・訳

童話館ぶっくくらぶの7~8才向けコースにも、

スウェーデンの絵本作家エルサ・ベスコフによる

夏至のお祭りをテーマにした絵本があります。

村まつりに行けないリーサを、

夏至の花の妖精たちが

庭の花まつりに招待するお話❁

少し長いですが、色とりどりの美しい

花の妖精や 味のあるカエルなど、

絵を見ているだけでも、

ベスコフの世界を存分に楽しめます。

リーサの庭の花まつり 洋書版・ミニ洋書版(卸元・絵本の家)

洋書版も、また違う趣きで 楽しめます。

どちらも、1階書店で 販売中です♪

 

私の夏至の初めての体験は、

小学生の頃に読んだ、

フィンランドの作家トーベ・ヤンソン作の

「ムーミン谷の夏まつり」(講談社)から。

みんなで夏まつりの食卓を囲んで
たき火や花火を楽しんだ後…

男の子のムーミントロールは、
口を開かずに九つの花を摘みに行き、
女の子のスノークのおじょうさんは、
暗い夜道、井戸へ 将来の結婚相手を
占いに行きます。

その先は・・・読んでのお楽しみ!

子ども心に、夏至の夜の

神秘的な雰囲気を感じて、

どきどきしたのを 覚えています。

 

スウェーデンの田舎の6人の子どもたちの生活を

活き活きと描いた「やかまし村の子どもたち」

(童話館ぶっくくらぶ9~10才コース)のシリーズ

第三作「やかまし村はいつもにきやか」にも、

村のみんなで夏まつりを祝う様子が、

楽しく描かれています。

 

「やかまし村の子どもたち」岩波書店
アスリット・リンドグレーン・作/大塚勇三・訳

花の冠を作ったり、

納屋の藁のベッドで 前夜を過ごしたり、

夏至を待つ子どもたちの ワクワクした

気持ちが、こちらにも伝わってきます。

そして、やはり 女の子たちは お婿さん探し。

夏まつりには、男女の縁結びの

意味合いもあるそうです。

実写版の映画も、可愛らしくて おすすめです♩

 

ネットで何でも情報の入る時代ですが、

物語を通じて、

まだ訪れたことのない国の習慣に、

憧れを抱いたり、身近に感じたり・・・

子ども時代に、

ぜひそんな幸せな体験をして欲しいな~

と思うFでした☆