祈りの丘絵本美術館ブログINORI-NO-OKA Picture Book Museum BLOG

あるきだした小さな木

 

あるきだした小さな木🌳ボルクマン・作🌳セリグ・絵🌳花輪莞爾・訳🌳偕成社

 

ふかいふかい森の中 1本の小さな木がはえています。

木は考えることができ、おしゃべりをすることもできました。

でもパパの木も ママの木も、このちびっこの木が

ねっこをぬいて 自分であるこうとしているなんて

知りもしませんでした。

 

まいばんのように、ちびっこの木は、じめんからぬけでようと、

ものすごくからだを ゆすりました。

「この子は、いらいらしてるんですよ。」と、ママの木は、

こまったようにいいました。

 

パパもママも、森のそとにはにんげんという変ないきものがいるといい

今の場所がいちばんと思っているみたいだけど

ほんとうにそうかな?

 

とうとう ある月のきれいなよる、

からだじゅうを ものすごくゆすりますと、

ちびっこの木は、じめんからぬけだしたではありませんか。

 

それからちびっこの木は森とは違うどこかに自分の暮らす場所があるのではないかと

みなみへ みなみへ と歩きました。

途中、怖いおもいもしました。

助けてくれたのは、にんげんではなく行く先々の木でした。

でも、ちびっこの木は素敵なにんげんにもたくさん出会いました。

 

 

🌳

 

 

 

おしまいは少しあっけなくて、森にかえるという結末ではありませんでしたが

 

子どもが巣立つってこんなものなのかな?とふと思った

スタッフⅯでした🌳