祈りの丘絵本美術館ブログINORI-NO-OKA Picture Book Museum BLOG

あなただけのちいさないえ

絵本を手に取った瞬間、

「うわぁ、なつかしい!」って思う時と同じくらい

「こどもの頃にこの本と出逢っていたかったな」

そう思う時があります。

この絵本も、そのうちの一冊。

 

「あなただけのちいさないえ」
ベアトリス・シェンク・ド・レーニエ/ぶん
アイリーン・ハース/え
ほしかわ なつこ/やく
童話館出版

 

いろいろなところが、

ひみつのいえになります。

ちいさないえになるところは、

いくつもあります。

 

木の上にのぼって座り込んだ時、

ほんの一瞬だったけど確かにそこは「わたしだけのちいさないえ」でした。

小さな仔猫にとっては、扉の影の三角形のスペースが。

幼い女の子にとっては、カーテンの向こう側が。

 

わたしがその下にすんでいたテーブルの

持ちぬしである

ハリーとソフィア・フリードマンへ

 

この本のいちばん最初のページにあったこの一文を読んだ時、

私がいちばん最初にみつけた「わたしだけのちいさないえ」は

母のミシンの下だったのを思い出しました。

 

ちいさなこどもを膝の上に乗せて読んであげたい

そして、

大人にも届けたい

そんな優しい絵本です。

 

[スタッフ🌱FK]