祈りの丘絵本美術館ブログINORI-NO-OKA Picture Book Museum BLOG

ムーミンの世界①

みなさんの 幼い頃の お気に入りの

ぬいぐるみ は、何でしたか?

私は、ムーミン (のガールフレンド の ノンノン)でした。

ムーミン の人形アニメが大好きで、

終わると いつも 泣いていたそう。

その後、原作を読んで すっかり はまってしまい、

大人になった今も、時々、シリーズを通して 読み返しています。

 

〈ムーミン って何?…という方のために〉

北欧の 伝承には、トロールという妖精がいますが、ムーミン トロールは、作者が生み出した 独自の生き物。(カバではありません。)ガールフレンドは、ムーミン に似ていますが、スノークというまた別の種族。スナフキンは、ムムリクという種族です。

 

原作は アニメと違って、北欧の冬を感じる

ちょっとダークな雰囲気の 挿し絵&

それぞれに 哲学的なこだわりがある

キャラクターたちが 登場する より奥深い物語。

子ども向けの作品というより、10代〜大人向けという感じ?

 

シリーズは全8巻。

(+後に復刊された、前日談の「小さなトロールと大きな洪水」)

①ムーミン谷の彗星

②たのしいムーミン 一家

③ムーミンパパの思い出

④ムーミン谷の夏まつり

⑤ムーミン谷の冬

⑥ムーミン 谷の仲間たち

⑦ムーミンパパ海へいく

⑧ムーミン谷の十一月

「ムーミン全集」全8巻
講談社
トーベ・ヤンソン・作/
①④下村隆一・訳 ②➄⑥山室静・訳 ③⑦小野寺百合子・訳 ⑧鈴木徹郎・訳

 

ちなみに、私が好きなベスト3は・・・

 

彗星が迫る 緊迫した雰囲気の中、

キャラクターそれぞれの 出会い編も兼ねた

少しSFチックな冒険物語

①ムーミン 谷の彗星

 

ムーミン 谷の洪水で みんな離れ離れになり、

流されてきた劇場に 移り住んだり、

捕まって牢に入ったりした末に、

劇的な再会を果たす

④ムーミン 谷の夏まつり

 

冬眠中に 1人だけ目覚めてしまった ムーミン トロールが、

辛辣なミィを師匠(?)に、

初めての冬に 奮闘しながらも 成長していく

⑤ムーミン谷の冬

次点で、ムーミンパパが 若き日の回想録をつづった

(捨て子だった ムーミン パパが、スナフキンやミィの親たちや、

ムーミン ママと出会った いきさつが!)

③ムーミン パパの思い出

 

他の作品も それぞれに好きですが、

 

明るくて一般受けする

②たのしいムーミン 一家(原題は、魔法使いのぼうし

)より、なぜか

 

子どもの頃は 理解しづらかった、

ムーミン パパが 突然 一家を引き連れて、

灯台のある島へ 移住する、

⑦ムーミン パパ海へいく

に、今 惹かれます。

 

そして、作者が 母を亡くした頃に 書いた

最終巻⑧ムーミン 谷の十一月

には、ムーミン 一家は 出て来ず、

前巻で 海へ行った 一家の帰りを待つ

ムーミン 谷の みんなの様子が 描かれています。

不在によって、より その存在を感じてしまう 心に残る作品。

 

9つの短編集⑥ムーミン 谷の仲間たち

は、番外編や入門編として 気軽に楽しめます。

以前ご紹介した絵本、ムーミン谷のクリスマスの 原作も収録。

 

母国フィンランド以外でも、

シリーズの合間に、イギリスの新聞にマンガで連載されたり、

スウェーデン語で絵本が出たりして、

ムーミン 人気が 世界に広まる きっかけに なりました。

こちらは 絵をメインに、作者の画家としての魅力を 存分に味わうことができます。

 

次回は、それぞれのキャラクターや、

これから 伝記映画が 公開予定の、

作者のトーベ・ヤンソンさんについて、

ご紹介します♪

 

スタッフF