祈りの丘絵本美術館ブログINORI-NO-OKA Picture Book Museum BLOG

『ブルドーザーのガンバ』

工事現場の車は大人気。

男の子に紹介しやすそうな絵本かな?

と思って読んでみて、泣けました。

「ブルドーザーのガンバ」偕成社
鶴見正夫(作)高橋透(絵)

 

最後のページのガンバの姿が

せつなくて、ブルドーザーの絵本に

感動してしまった・・・。

 

ちからもちで、がんばりやの

ブルドーザー、ガンバは

 おまえが いる おかげで、

 しごとが どんどん はかどる。

 がんばってくれ。

と、どんな無理な仕事をさせられても

不平ひとつ言わないで、はたらいていました。

 

しかし、年老いてからは あまり必要とされなくなり、

久しぶりにひっぱり出された

大きな団地をつくる仕事でも、

のろいとバカにされてしまいます。

 

仕事が終わり、ポツンと置き去りにされた

ガンバは、ある大雨の晩に、

崖崩れをおこして 通れなくなった

救急車を助け、子どもの命を救います。

 

しかし、急いでいた救急車は、

がけ下に落ちて 横倒しになったままの ガンバを

そのまま 置いていってしまいました。

 

 

 よかった。

 これで きっと びょうきの

 こどもは たすかる。

 

ガンバは、ほっとして しずかに

めをつむりました。

 

静かに終わる、このブルドーザーのお話が、なんともせつなく心に残りました。Iでした。