くわずにょうぼう
とんとん むかしが あったそうだ。
むかし、うんと よくばりのおとこが ひとりで すんでいたそうだ。
おとこは やまへしごとにいって、
「おらも にょうぼうがほしいなあ。
よっくはたらいて めしをくわないにょうぼうが ほしいもんだ」
といったそうだ。
さあ。
日本の昔ばなしでこんなことを言ってしまったら大変です。
なんてったって昔の人は【言霊】を信じていますから、
このお話も、先へすすむと
男のいった通り めしをくわないにょうぼう が登場します。
…でも人間がごはんを食べないなんて、そんなうまのいい話あるはずもなく
くわずにょうぼうの実態はなんと恐ろしい化け物なのでした…
誰が考えたか、昔ばなしは本当によくできていて
くわずにょうぼうもこの後山あり谷ありおおもりあがり。
起承転結がとにかく気持ちいい!
前に絵本作家の先生が「自分で絵本をつくるには、昔ばなしを1つ題材にして絵本にしてみるのが一番勉強になる」と教わったのにも納得です。
しょうぶやよもぎをみると、このお話が頭をよぎるようになったⅯでした!