ちいさなむかしものがたり② ~花さかじい~
ある日川上から流れてきた香箱。
その中には白い子犬が入っていました。
心優しいおじいさんは子犬を家に連れ帰り
おばあさんと一緒に我が子と思って大事に育てます。
と、ここでいきなり『花さかじい』はこんなはじまりだったのか!という発見がありました。
なんだか、ももたろうのお話のようなはじまりかた。
川の源流、つまり山の奥深くはそのむかし
人里はなれた未開拓地として、どこか神聖な場所と思われていたのかもしれません。
そんな川上から流れてきた子犬はなんとも不思議な能力で
貧しかったおじいさんとおばあさんの生活を豊かなものへと導いてくれます。
しかしそれを知ったいじわるじいさんのせいで・・・
🐕
悲しみのどん底に落とされた心優しいおじいさんは
それでも生きる希望を忘れず
最後は子犬の残してくれた”灰”で、冬枯れた桜の木に奇跡を起こします。
おじいさんの咲かせた桜がきれいで、めでたしめでたし。
・・・と小さいころならこれでおしまいだったこのお話ですが
いま一度読み返してみると
昔の人が語り継いできた『花さかじい』には
挫折や悲しみから立ち上がることの大切さが
メッセージとして込められているのかなあ
と思わされました。
小さいころ読んだ昔話をゆっくり読み返すのはおもしろい!
スタッフⅯでした