スピード感あふれる面白さです!
この本は、著者の言葉を読んですぐ
欲しくなって買いました。
「1ページ目から本物のエンターテインメントを書こう、と思った。」
その言葉通り、1ページ目から主人公のジョンが動き出し、
最後のページまで走り続けたような物語でした。
ブルック校に転校してきたばかりの16歳のジョンは、
いきなり廊下でカバンを奪われ、追いかけて追いかけて
やっと取り戻したカバンには、数学の先生の財布が。
さらに、先生に呼び出されている時に、重要書類を盗んだ、
というぬれぎぬまで着せられ、犯人探しと反撃に出ますが・・・。
翌日の昼までに無実を証明できなければ、退学という瀬戸際に立たされます。
先生には信じてもらえず、仲間もいなくて、絶体絶命!
反撃を開始したときには、読んでる途中でヒヤヒヤして
「もう逃げ出しちゃえばいいのにーー」と、何度も思います。
まずいとき、まずいところに なぜぼくが?
運が悪いだけなのか・・・
これはもう『ダイ・ハード』のジョン・マクレーンです!
ほとんどが学校の中の場面ですが、ほんのひと時の、
母親と家で過ごす時間が、とても暖かいものに感じました。
大人が知らないところで、ティーンエイジャーは戦ってるんだ!
考えて、戦って、成長してるんだ。と思わせる物語でした。
ハッピーエンドというには、まだ解決していない部分も・・・・。
大人に信じてもらえなかった子どもの頃を思い出して
少し苦いものも残りました。
ああ、面白かった!
Ⅰでした。