夏の庭
七月も後半に突入しましたね。
そろそろ本格的な夏、到来です🌻
童話館書店の入口近くでは
ジーワ ジーワ ジーワ ジーワ
と大きな声で鳴くセミがいるのですが
雨の日でも、ほんの少し晴れ間があろうものなら
ここぞとばかりに鳴きだします。
グワンワンワンワンワン
と聴こえます。
ちょっと暑苦しいです。
が、ちょっと面白くもあります。
そんなセミの鳴き声が聞こえてきそうな夏が舞台のこちらのお話し。
あらすじ:葬式から帰ってきた友人の話を聞き、人の死に興味を持った少年たち。近所に住む一人暮らしの老人を観察することに。最初はあらぬ期待を寄せていましたが、次第に…。
高校生の頃に文庫本で読んだこのお話しを
今の年令でもう一度読んでみました。
正直に言うと、昔初めて読んだとき
自分がどんな感情を抱いたのかは忘れてしまいましたが
想像するに、
おそらくその年相応の好奇心と共に、
ちょっと嫌な気持ちを持ちながら読んだんじゃないかな、と思います。
でも
当時の感情こそ忘れてはいますが、
全体のイメージとして嫌なお話しだったという記憶はなぜかありませんでした。
それが何でかは、今回改めて読んでわかりました。
よこしまな思いで孤独な老人を見張る三人の少年。
ですが
ページをめくる毎に三人の少年の心はどんどん成長していきます。
その成長の過程が、切なかったりむずがゆかったりと何ともリアルで
三人の少年がどんどん可愛く、愛しく思えて
ちょっと先のページが自然と待ち遠しくなります。
童話館ぶっくくらぶではおよそ13~14歳という
多感な時期に読む本として、コースの予備リストに入っています。
あらすじだけだと読むことを少しためらうお子さんもいるかもしれませんが
思春期の時期だからこそ感じるものはたくさんあると思うので
どうか最後まで読んでみてほしいです。
もちろんアラサーの私が読んでも色んな事を感じられました!
次第に気持ちを入れ替えていく三人が、時間も年令も環境も立場も忘れて
夢中でおじいさんのお手伝いをする、夏の暑い日の草むしりシーンが好きな
スタッフM🍉🦀🌻