祈りの丘絵本美術館ブログINORI-NO-OKA Picture Book Museum BLOG

大道あやさん①

最近、時々、日曜夜に放映されている

戦時中の広島のドラマを観ています。

呉市の嫁いだ少女の日常が淡々と丁寧に

語られていて、まるで朝ドラのよう。

セリフの「こまい」という小さいを

意味する広島弁を聞いた時、

ふと、このドラマの肌ざわり・・

どこかで感じたような・・?

そうだ、以前読んだ、日本画家・

大道あやさん(1909~2010)の

聞き書き一代記!

 

左:「ヒロシマに原爆がおとされたとき」(CD付)著者/大道あや
右:「へくそ花も花盛り」(文庫) 語り・画/大道あや

今は、文庫しかないようですが、

1人の女性の波乱万丈の生き方が

広島弁で飄々と語られていて、

ぐいぐい引き込まれてしまう、

とても読みやすい1冊です。

原爆が落ちた後、かぼちゃ畑に

伏せた時に、爆風で飛ばされた大釜

が目の前に落ちてたのを、何かの啓示

と思って、かぼちゃ粥を作って、

被爆した人達にふるまったという、

エピソードが、いかにも大道あやさん

らしい・・!

ドラマも、聞き書き一代記も、

悲惨な体験を感情的に語るのでは

なく、戦時中に生きる人々の

普通の日常が描かれていて、

現代の私達にも共感する部分が

沢山あります。

 

広島で育ち、美容師になり、被爆し、

花火師になり、花火工場で息子が負傷、

夫を亡くし、60歳で絵を描き始めた

大道あやさんについては、

(ここでだいぶ語ってしまいましたが)

祈りの丘絵本美術館の常設展

ページで詳しくご覧ください↓

https://douwakan.co.jp/museum/josetsu/

母・丸木スマさん、兄・丸木位里さん、

原爆の絵本で有名な義姉・丸木俊さん

共に絵を描く画家一家です。

被爆体験について語られたCD付の

1ページずつ広がる絵本も、

1階書店で発売中です。

明日の原爆の日を前に、

伝記をもう1度読み返してみようかと

思う、Fでした☆