ぞうの本屋さんブログDouwakan Planning and Public Relations Division Blog

国際子どもの本の日 4月2日


 

あたたかな春の陽気につつまれながら新年度を迎え、新生活にワクワクドキドキされている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ご入園、ご入学、ご進級を迎える皆さん、おめでとうございます。

 

さて、かのデンマークの童話作家ハンス・クリスチャン・アンデルセンの誕生日42日は、「国際子どもの本の日」です。
これは、IBBY(国際児童図書評議会)の創設者であり、第1回国際アンデルセン賞名誉賞受賞者でもある、イェラ・レップマンの提案によるもので、その後、IBBYによって制定。加盟国がそれぞれ順番に、メッセージを作成し、世界じゅうに発信。また、各国で、お祝いやイベントも開催されているようです。ちなみに今年のメッセージとポスターの担当はオランダです。
そして、日本支部であるJBBYでも、ワークショップの開催や、世界じゅうの本の展示やゲーム、絵本づくり体験などさまざまなイベントがおこなわれています。

 

私たち童話館も子どもたちに、心豊かに、思慮深く育ってほしいとの想いで、絵本・本をお届けしています。
心の成長に合わせた絵本を読んでもらうことで、豊かな感性を育み、想像力を鍛え、自分に向けられる愛情を感じることができます。また、子どもと一緒に絵本を読むひとときは、子どもだけでなく読んであげる大人にもしあわせをもたらしてくれます。忙しい日々のその時間は、子どもたちの小さなサインを見つけることができるとても大切なものであり、同時に私たち大人の心を癒してくれる時間でもあります。
そんな読み聞かせのひとときがもたらしてくれるたくさんの恵みについては、私たちがおよそ40年以上続けてきた絵本の定期便「童話館ぶっくくらぶ」の会員の皆さんの声からも、またスタッフの実感からも確かなものとなっています。

 

そう、冒頭でご紹介したイェラ・レップマンですが、彼女は1891年、ドイツ生まれです。
世界の歴史を紐解けば、当時のドイツ国内がどのような状況であったかを想像できるのではないでしょうか。
そんななか、子どもの本の仕事に心血注いだレップマン。彼女の想いは、絵本『子どもの本で平和をつくる~イェラ・レップマンの目ざしたこと』(キャシー・スティンソン/作 マリー・ラフランス/絵 さくまゆみこ/訳 小学館)という作品にもなっているように、私どもの想いとも通じるところがあります。

 
残念ながら、平和といえる状況まではまだまだ遠い道のりのようですが、それでも、絵本や本が、他者に寄り添う心を育み、人と人との心をつなぐ架け橋となってくれること、そして平和な未来を築いていくことができることを信じて。私どももまた1年の歩を進めてまいりたいと思います。

皆さんもぜひ、この機会に、「子どもの本」について、それから「子どもの本と平和」について考えてみてはいかがでしょうか。

(担当:U)

 

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