夏におすすめの絵本
8月も下旬になりましたが、まだまだ毎日暑い日が続いていますね。外で遊ぶには危険な日も多いので、わが家では「かくれんぼ」や「宝さがし」など、室内でもできる遊びをしながら楽しく過ごしています。もちろん、絵本や本を読むのもそのひとつ!そこで今回は、まだまだ続く暑い日におすすめの絵本を2冊ご紹介します。
まずは、『がたんごとんがたんごとん ざぶんざぶん』。
「童話館ぶっくくらぶ」でもにんきのある『がたんごとん がたんごとん』の続編となるこの絵本。おなじみの「がたん ごとん がたん ごとん」というフレーズに加わった「ざぶん ざぶん」の言葉と、イラストの水色とがあいまって夏らしさを感じさせてくれます。また、「のせてくださーい」と、アイスやすいかといった夏ならではのものが登場。わが家では、頁をめくるごとに次は何がでてくるかクイズにしたり、『がたんごとん がたんごとん』と並べて読み比べたりして楽しんでいます。
次に、『ベンジーのふねのたび』。
耳が長くて、しっぽの短い茶色の犬ベンジー。毎年、夏になると、家族で田舎へドライブに行ったり、湖に行ったり、一緒に旅行するのが大好きです。けれど、この夏は、船の旅に行くことになったため、ベンジーはおばさんの家で留守番することに。犬のベンジーは船には乗れないからです。家族が出発したあと、ご飯も食べられないほど悲しんでいたベンジーでしたが、よく朝、おばさんに散歩に連れて行ってもらった先で、家族が乗った船とそっくりな船「うみのじょおう」をみつけ、一目散に駆けよって乗り込みました。けれど、その船は…。
もし、自分がベンジーの立場だったら、ひとりでお留守番させられてもじっと家族の帰りを待つだろうなあと想像しながら読んでいたので、ベンジーが大胆な行動をとるところになかなかの切りかえのはやさだな、とビックリ(笑)。しかも、やさしいコックさんやねこのジンジャーに助けられながら、2週間の船の旅を楽しみ、なじめてしまうところもなかなかたくましいなと思いました。
また、はじめはベンジーを追いかけまわし、いじわるそうな顔をしていたねこのジンジャーが、船のマストから助かったときの表情には、ついプッと吹きだしてしまいそうです。そんなふうに表情豊かな登場人物にも注目してもらいたいです。
まだ今年は夏らしいことができていないなという人は、ベンジーと一緒にひと夏の冒険気分を味わってもらえればいいなと思います。
わが家の子どもたちの夏休みも、残り10日ほど。夏休みといっても、私たち親は仕事で忙しく、子どもたちは保育園や学童で過ごしているので、子どもたちが「夏休みらしさ」を満喫できているか、ちょっと不安でもあります。けれど、ふだんより少し多めに絵本を読んであげたり、時には子どもたちの夜更かしを受け入れて好きな遊びに付き合ってみたり、できる範囲で工夫できるといいなと考えています。
皆さんはいかがでしょうか。すでに夏休みが終わってしまった地域もあると思いますが、残り少なくなった夏の日々をそれぞれ楽しくお過ごしください。
(担当:Y)
『がたんごとん がたんごとん ざぶんざぶん』
安西 水丸/作
福音館書店
「童話館ぶっくくらぶ」夏企画でご紹介
『ベンジーのふねのたび』
マーガレット・ブロイ・グレアム/作・絵
わたなべ しげお/訳
福音館書店
「童話館ぶっくくらぶ」での配本コース ▶「小さいくるみコース」(およそ3~4才)
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