本日4月30日は、「図書館記念日」です。

日本では、1950年（昭和25年）4月30日に、図書館法が公布。
図書館法は、それまでの図書館令（改正図書館令）及び公立図書館職員令に代わりました。社会教育法の精神に基づき、図書館の設置及び運営に関して必要な事項を定め、その健全な発展を図ることで、国民の教育と文化の発展に寄与することを目的としています。そして、日本図書館協会は、この図書館法の公布日4月30日を「図書館記念日」と定めています。

私の図書館での思い出といえば、高校生のころ、長崎市内にあった長崎県立長崎図書館に、友人と一緒に通って勉強したことです。いえ、「勉強した」というより、実際は友人と一緒に通い、時間を過ごすことがただ楽しみだったような気もしますが…。

そして現在、よく利用するのは、その後長崎市に新設された、童話館の近くにある長崎市立図書館です。今となっては、勉強するために利用することはありませんが、子どものための絵本や本を借りに行ったり、休日に子どもとのんびり過ごしたり、仕事のための本を借りに行ったりと、やはりたくさんお世話になっています。
もちろん今でも、黙々と机に向かっている学生さんたちがたくさんいて、その姿を見ていると、懐かしさがこみ上げてきて、そっとエールを送りたくなります。

また、図書館では、本の貸しだしだけではなく、「読み聞かせ会」や「映画上映会」「講演会」「展示」と、街の文化を担うためのさまざまな催し物も行われています。

先日も、本を借りるために市立図書館を訪れてみると、入口のホールでは「グラバー園開園50周年記念古写真展―影像に観る居留地の光（かがやき）―」として、幕末から明治時代の長崎の風景が写しだされた古写真が展示されていました。ふと足を止めると、とても興味深く、今私たちが暮らしている長崎の街並みの過去と現在を比較しながら、しばらく長崎の歴史に思いを馳せていました。

また、現在の長崎市立図書館は、原爆投下によってけがを負った方々の救護所となった学校の跡地でもあります。そこで、図書館の一角には「救護所メモリアル」として当時の状況が再現され、80年前におこったできごとを改めて考えるきっかけにもなっています。

こうして街の図書館は、小さなお子さんから、学生、大人の方まで、それぞれの目的やライフスタイルに応じて、気軽に利用することができます。
そして、こうしてわけへだてなく、さまざまなことを吸収できる機会を得られるのも、公立の図書館が無料で利用できるようになった図書館法のおかげです。

私ども童話館でも、昨年、長崎市立図書館とコラボイベントを、およそ１年にわたって、そして今年は、またべつの形でご一緒させていただく予定になっています。

さて、これからゴールデンウィークの後半、少し視点を変えて図書館を訪れてみるのもいいかもしれません。
もちろん、「こどもの本の店・童話館」がある祈りの丘絵本美術館へもぜひ遊びにいらしてください！

どうぞ、楽しいゴールデンウィークをお過ごしください。

（担当：T）