祈りの丘絵本美術館ブログINORI-NO-OKA Picture Book Museum BLOG

うちの本棚より・・・ゴーストハウス

8月8日 木曜日 ☀

6日から9日までは、

平和行進などのお客さまの姿も多く、

毎年の長崎の風景だな、という感じです。

暑い中、みなさんお気を付けくださいね。

 

 

さてさて、

書店部では 販売してませんが、

うちの本棚に たくさん並んでいる

絵本・本を勝手に紹介するという、

このシリーズ!(勝手にシリーズ化)

『うちの本棚より・・・』

 

「ゴーストハウス」 理論社
クリフ・マクニッシュ(作)
金原瑞人・松山美保(訳)

 

訳者が 金原瑞人さん というだけで

手に取ったこの本。

大正解でした!

 

ぼくたちが見えるの?

 

屋敷の中を 漂っている、

4人の 子どもの幽霊。

人の目には見えない、薄っぺらい体になって、

死んだときの 服装のまま、宙を漂っています。

妙なことに、何かを恐れて。

 

そこに ジャックという、父親を亡くしたばかりの

男の子と、お母さんが 引っ越してきます。

ジャックは はげしいぜんそくに悩まされていて、

どうやら、目に見えないはずの幽霊たちが 見えるみたい。

それだけでなく、特殊な能力も あるのです。

 

こうして、幽霊と ジャックの物語が始まります。

実際の母親に、子どもを亡くした 母親の幽霊、

《悪夢の道》に《あっちの世界》、

ジャックは ぜんそくで弱りながらも、

一生懸命、戦い、生きようとします。

 

不気味なところもあり、

恐ろしく、せつないところもあり、

予想できない展開に、どうなるの?どうなるの?と。

 

最後まで、あと2ページしかないのに、

この展開だと 終わらないんじゃ・・・?

と、不安いっぱいで 最後の最後のページを めくりました。

 

 

最後の5行で、胸が詰まり涙が出てきました。

 

 

心に残るラストの光景でした。

 

いい本に出会えた満足感と 物語が終わってしまった喪失感を 一気に味わった Iでした。(M紹介の『穴 HOLES』をまだ読んだことがないから早速買いました♪)