祈りの丘絵本美術館ブログINORI-NO-OKA Picture Book Museum BLOG

ヴァン・ゴッホ・カフェ

 

アメリカのカンザス州にむかし劇場がありました。

その劇場のあった建物のかたすみに、不思議なことがおこるカフェがあります。

 

ヴァン・ゴッホ・カフェ / シンシア・ライラント作/ 中村妙子訳 / ささめやゆき絵 / 偕成社

 

 

ヴァン・ゴッホ・カフェを経営しているのは、

とても丁寧に、濃いめに、コーヒーを淹れるご主人のマーク

そして娘である、空想やおとぎ話が好きなクララがお手伝いをします。

 

居心地のいいこのカフェの客は

みんなマークとクララの人柄にひかれて集まるようで

常連がほとんど。

ですが町のメインストリートにあるため

ときおり旅の途中の訳アリなお客が立ち寄ります。

 

そんなとき、決まってこのカフェには”魔法”が起こるのです…

 

 

 

 

 

 

最近の自分を振り返ると

テレビをみたり人に何かを聞いて「なんでだろう」と思うと

すぐに携帯を開いて、答えを求めては安心していることに

この本を読んで気付かされました。

 

子どものころは「なんでだろう」と思うことを

自分であれこれ考えるその時間自体が楽しくて、

答えなんて別にわからなくてもよかった、なんて事が

たくさんあったなあと思います。

 

物語の中心となるクララが、

素敵だとおもうことはそのままにしておく

その先にあることを知ろうとするのではなく

何かが起きるにちがいない。とワクワクする時間の楽しさを

教えてくれました。

 

 

派手ではないけれど、優しくてまっすぐな魔法の数々を

楽しんでみてください📖

 

スタッフM