祈りの丘絵本美術館ブログINORI-NO-OKA Picture Book Museum BLOG

七つの人形の恋物語

 

七つの人形の恋物語 / ポール・ギャリコ作 / 矢川澄子訳 / 王国社

 

 

働く場所がなくなり、夢も 生きる希望もなくしたムーシュ

行く当てもなくパリの街をさまよい、

いよいよセーヌ川に身投げしようという時

 

ぽつんと立った人形劇の芝居小屋から声が。

 

そこには赤毛の男の子の人形。

 

「お嬢さん、河の底は寒いぜ、

うなぎやエビガニがあんたの肉をつつくよ」

 

…まさか人生の最後という時に 人形に声をかけられるなんて。

 

そこからムーシュと七人の人形との、不思議で奇妙な物語が始まります。

 

 

ずる賢い紳士ぎつねのレイナルド

優しい巨人のアリファンファロン

物知りペンギンのデュクロ博士

おせっかい役のマダム・ミュスカ

意地っ張りの女の子ジジ

木工職人のムッシュ・二コラ

みんなのまとめ役的存在にんじん

 

この人形たちはまるで生きているかのようにムーシュに話しかけ

もともと女優を目指していたムーシュもまた、

人形を相手にくるくると表情を変え、話をしたり歌ったり。

 

ありふれた人形劇だった一座は

ムーシュとの出会いによって段々と評判になり、

この会話劇はパリ中の人気のショーになっていきます。

 

ムーシュムーシュで自分の輝ける場所をみつけ、

幸せなあらすじ

 

・・・のまま話が進んでいくと思いきや

もうひとり、人形劇に欠かせない登場人物。

人形を操る男の存在が、この物語を複雑にしていきます。

 

 

一気に読み終えてしまったこの小説、

昔映画化もしているそうなので次は映画で楽しみたいです!

 

スタッフⅯでした