7月1日「こころの日」

毎年、7月1日は「こころの日」です。
「こころの日」は、1988年(昭和63年)7月1日に施行された「精神保健法」にちなんで、1998年(平成10年)より実施されました。目的としては、精神疾患や精神障がい者への正しい理解を図り、こころの健康の重要性について考えるきっかけをつくること。
精神疾患や精神障がい者への正しい理解について、「こころの日」が実施されたころに比べたら、精神疾患は誰にでもおこり得る病気だ、ということが認知されたような印象があります。カウンセリングに通うことも以前ほど抵抗がなくなっているように感じます。しかし、本当に「正しく」理解できているのでしょうか?
そこで、私が紹介したい本は『わたしは食べるのが下手』(「大きいジュニアコース」およそ14~15才)です。
中学生の葵は、小食で、食べるのが遅いことがコンプレックス。
「早く食べなきゃ」と思えば思うほど食欲がなくなり、食べられなくなってしまいます。料理教室を開いていて、色とりどりでバランスの取れた、栄養たっぷりの「完璧なごはん」をつくるお母さんからは、「私を困らせようとしている」と言われ、給食完食月間で完食を目指すクラスメイトたちからは、「好き嫌いが多いとか、子どもっぽい」「ただのわがままでしょ」と言われ、どんどん追いつめられていきます。
摂食障害を抱えている咲子と、保健室で仲良くなったことをきっかけに、自分が「会食恐怖症」だと分かり、「給食を改革する!」と奮闘しますが、クラスのなかには、給食をせつに必要としている子もいて・・・。
ついあたりまえだと思ってしまう「好き嫌いをせず、残さずに食べましょう」「世界には、満足に食べられない人もいるのに」という言葉が、人を追いつめることがある。
これはほんの一例で、「あたりまえ」だと思っている(思いこんでしまっている)ことが、自分では知らないうちに、人を(ときには自分自身を)傷つけたり、追いつめたりしていることがあるかもしれない、と気づかされる1冊です。
さて、こころの健康を保つための日常のケアとして、規則正しい食事と睡眠、適度な運動があげられています。それにプラスして、読書はいかがでしょう。
童話館の印刷物には、時折、「絵本は心のたべもの」という言葉がつづられています。
食べ物を食べることによって体の栄養が満たされるように、本を読むことで心の栄養が満たされる。
これからますます暑くなります。室内でゆっくり本を読んで、心の栄養をとるのも良いかもしれません。
(担当:N)
『わたしは食べるのが下手』
天川栄人/作
小峰書店
「童話館ぶっくくらぶ」での配本コース ▶「大きいジュニアコース」(およそ14~15才)
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