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長崎探訪 精霊流し


 

残暑お見舞い申しあげます。

立秋の87日を過ぎ、暦のうえでは秋を迎えましたが、依然として厳しい暑さが続いていますね。そのようななか、13日からは、先祖の霊を迎え供養する夏の伝統行事のお盆が始まります。

 

長崎っ子のお盆といえば……お墓で花火大会!

「えっ?」と驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんね。この風習は中国文化の影響で、先祖をにぎやかに迎え、送るという思いがこめられているといわれています。日本が鎖国をしていた江戸時代にも、長崎は海外との交易が許されていた国際貿易港で、特に中国とのかかわりが深く、今もなお長崎市を中心に、中国文化の影響を受けた風習が受け継がれています。

ひと昔前は、お盆に大人から子どもたちへお年玉のように「花火代」を渡す風習もみられました。花火専門店では1本単位のばら売りもしているので、あれこれ悩みながら選ぶのも楽しみです。

 

そして、精霊流し。

「精霊流し」とは、故人の霊を弔うために毎年815日に行われる伝統行事です。遺族やゆかりのあった人たちが手づくりした船を曳きながら街中を練り歩き、極楽浄土へ送りだすという長崎を象徴する盆風景でもあります。
各家でつくられる船は、主に竹や板、ワラなどを材料とし、大小さまざまで、長く突きだした船首(みよし)には家紋や家名が大きく記されます。船は提灯や花飾りで彩られ、故人が好んでいたものや、趣味だったことを表現したり、お供えものを乗せたりと趣向が凝らされ、故人を想う気持ちにあふれています。また、町内や組織単位で大人数を供養するための「もやい船」もあり、8月にはいると細部まで飾りつけにこだわったさまざまなつくりかけの船を、路上で見ることもできます。

当日、夕暮れどきになると町のあちらこちらから「チャンコンチャンコン」という鉦(かね)の音と、「ドーイドーイ」の掛け声が聞こえ、耳をつんざくほどの爆竹の音が鳴り響きます。爆竹は中国では魔除けの意味があり、精霊船が通る道を清めるためのものです。そして行列は夜遅くまで続きます。

一見すると何かのお祭りだと勘違いしてしまいそうな騒ぎの精霊流しですが、にぎやかさの裏には、別れの悲しさも伝わってきます。長崎の人、観光客も含めて、町全体で故人を見送る大切な日です。

 

 

(担当:U)

 

 

 

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