祈りの丘絵本美術館ブログINORI-NO-OKA Picture Book Museum BLOG

ラ・タ・タ・タム

大好きな この絵本。

 

先日、修学旅行の 女の子から、

「この絵本ありませんか?」とスマホを

見せられて、思い出した 大好きな絵本。

 

『静かな絵』という表現が ぴったり。

色がキレイで、こまやかに 描かれていて、

どのページも ずっと眺めていたくなる絵本です。

 

「ラ・タ・タ・タム ちいさな機関車のふしぎな物語」岩波書店
ペーター・ニクル(文)
ビネッテ・シュレーダー(絵)
矢川澄子(訳)

 

主役は、このまっしろい ちいさな機関車

 

ちびで ちっぽけな 発明家の

チッポケ・マチアス が 心を込めてつくった 機関車。

でも、工場長に 横取りされてしまい、

マチアス は 空とぶ自転車にのって、

まちから いなくなってしまいます。

 

さて、ひとりぼっちになった

ちいさな機関車 の旅が はじまります。

マチアスを探して、広い荒野へ、

暗い夜のまちへ、石炭山のまちへ・・・。

 

なかなか マチアス には会えません。

石炭山をにげだした ちいさな機関車 は、

大きな くろい機関車たちに 追いかけられ、

「にげなくちゃ、にげなくちゃ!」

ふうふう・・・

いきもたえだえ、

ある村に たどりつきました。

 

そこは、

やさしいかおをした、ちいさいひとたちの すむ村。

ちいさな機関車 は ホッとひといき。

 

そこへ、両手を ひろげてかけよってきたのは!

 

ラタタタム、ラタタタム、タタム!

 

ちいさな機関車 のしあわせな音が ひびきます。

 

 

一生懸命マチアスを探すちいさな機関車が、とってもけなげで、強くて、「がんばれ!」と心の中で応援したくなりますよ。Iでした。