きみの町で
今日ご紹介するこちらは、
小学生のころの自分は日常に起きることから何を感じ取っていたか、
どんな感情を抱いていたかを思い出させてくれる、
きっと読んだ誰もが身近に感じる一冊です。
ありきたりな町のありきたりな日常を切り取って、
そこに住む子どもにスポットを当てながら
物語ははじまります。
こんなことあったなあ、と胸をいためるお話や
大人になってからもこういうことってあるかも、と思わせるお話など
答えは書いていないのですが、いろんなお話が読者への投げかけとなっています。
中には記憶に新しい震災にまつわるお話もあります。
震災後を生きる様々な人の境遇を、
まるで目の前にその人がいるように書かれていて
読み終わったあともずっと心に残るような作品です。
また、挿絵を描かれている画家・ミロコマチコさんの絵がとても清々しく、
お話にそっと寄り添っている点も魅力的でした。
普段読まないジャンルで素敵な作品に出会えると
世界が広がって嬉しくなりますね♪
著者の重松清さんの小説は数々の映像作品の原作になっていますが
この『きみの町で』もいつか映像作品にならないかなあ。と思っている
スタッフMでした📖