祈りの丘絵本美術館ブログINORI-NO-OKA Picture Book Museum BLOG

そらとぶカンガルー

 

今月亡くなった絵本作家、トミー・ウンゲラーさんの作品で

今から60年前に出版されたこちらの絵本。

アデレード そらとぶカンガルーのおはなし / トミー・ウンゲラー作 / 池内紀訳 / ほるぷ出版発行

 

邦訳されたのは10年前。2010年に出版されました。

装丁が柔らかい色使いでとっても可愛らしい1冊です。

 

お話は、ごく普通のカンガルー夫婦のもとに

つばさのはえたカンガルーが生まれるところから始まります。

アデレードと名付けられたそのカンガルーの女の子のつばさは、

成長するにつれぐんぐん大きくなり、

やがてそらを飛べるようになります。

そして飛行機にあこがれたアデレードは旅にでるのですが…

 

そこからがアデレードのめまぐるしくも充実した人生の始まり!

出会う人々がアデレードをすんなり受け入れる様子や

みんなが見返りを求めず親切にしてくれる様子が

読んでいてとっても心地よく、安心させてくれます。

周りのあたたかい人々のおかげか、アデレード自身も

とても優しく、そして勇敢な(!)女性へ成長します。

 

 

そして物語の最後のページで

かわいい子どもが産まれたアデレードの

ちょっと困ったような目線の先には…?

 

…ウンゲラー作品にはかかせないブラックユーモアが

しっかり描かれていることにも安心しました♪

 

簡潔な言葉と優しい線画で繰り広げられるこのお話、

大人の方への贈り物にも素敵だなあと思いました。

 

来月のホワイトデーのお返しに

こんな素敵な絵本もいいかもしれませんね…🌼

 

スタッフMでした♪