祈りの丘絵本美術館ブログINORI-NO-OKA Picture Book Museum BLOG

ねずみとくじら

 

 

 

ねずみとくじら / ウィリアム・スタイグ作 / 瀬田貞二訳 / 評論社

 

海辺にくらす小さなねずみのエーモスは、毎日ながめる

海にあこがれ、船を造り、航海術を学んで

ついに海へ出ます。

 

エーモスが作った船は頑丈でカンペキ。

船酔いも、たった一日だけでした。

そんなわけでエーモスは カンペキな船乗りねずみ でした。

 

でもそんな中、一瞬だけ気が緩んだある夜

大海原に ぽーーーーん と投げ出されてしまいました。

 

 

 

🐁

 

 

 

さて

絶体絶命のエーモスを助けてくれたのが、

あくる朝たまたま通った大きなくじらのボーリス。

 

ふたりはお互いが大きさも姿かたちもまるで違うのに

”ほにゅうるい”であるということに共鳴します。

優しいボーリスは、小さいエーモスを陸まで送り届けますが

その道中でふたりはお互いを尊敬しあい、好きになり、

大切な親友になります。

 

 

でも陸に生きるものと海に生きるもの同士。

この先二度と会えないだろうと思いながらさよならをします。

 

 

 

 

🐳

 

 

 

このあとのクライマックス、

なんとも言えない温かさと寂しさで

思わず余韻に浸ってしまう1冊。

 

2度目に読むときは、ぜひスタイグの絵だけを追って

ページをめくってほしいです。

 

この絵本が大好きなスタッフⅯでした🐁🐳