祈りの丘絵本美術館ブログINORI-NO-OKA Picture Book Museum BLOG

ほうまんの池のカッパ

9月26日 土曜日

爽やかな朝です ☀

 

種子島に伝わる日本のむかし話。

なんとも不思議な感じのするおはなしです。

「ほうまんの池のカッパ」BL出版
椋鳩十(文) 赤羽末吉(絵)

 

力もちのとらまつは、いつも

「おれが島でいちばんだ」とおおいばり。

ところが、ある日、ほうまんの池にあらわれた

カッパに釣った魚をうばわれ・・・・

 

それから始まる、とらまつとカッパのたたかい!

 

面白いのが、この絵本のカッパの摩訶不思議さ。

カッパの登場の場面では、

土からぬくりんぬくりんと、おかしな手がたくさんはえて・・・。

捕まりそうになると、

ひととび とんでは しわしわしわ。

ぴょこんしわしわ どびんほど。

ぴょこんしわしわ ゆびさきほど。

ぴょこんしわしわ まめつぶほど。

だんだん小さくなり・・・。

 

こんどは、ぐんぐんぐんぐんふくれあがって、

暗闇いっぱいの大きさになり・・・。

闇の中のでっかい目玉だけに!

 

怖いはずなのに、憎めないカッパの存在を、

じゅうぶんに楽しめます。

摩訶不思議な感じの残る、日本のむかし話でした。

 

カッパが好きなⅠでした 。