チョコレート・アンダーグラウンド
先日に引き続き
バレンタインにちなんでチョコレートのお話を・・・
童話館ぶっくくらぶの14才~15才向けのコースにもはいっているこちらの本。
もしも国からチョコレートがなくなったら、という斬新なお話です。
この年の選挙で『健全健康党』が勝利し、歯と体の健康のために
国中でチョコレート、お菓子、砂糖が禁止されます。
もし甘いものを食べているところが見つかったら即刻捕らえられ、
尋問と治療の日々に苦しめられるのです。
隠れて食べようと思ってもいつどこで見張り人に見つかるかわからない恐怖。
そもそも国中から甘いものが無くなってしまい食べたくても食べられない。
落胆する子どもたち、仕事を失う店の主人や職人、心のすさんでいく国民。
健康になるため制定されたこの法律のせいで
皮肉にもみんなが不健康になっていきます。
さて、自分がこの国の国民ならどう行動するでしょうか?
健康健全党の少年部リーダーフランキーのように、清く正しくを貫くか
こんな国はおかしいと、少年ハントリーとスマッジャーのように勇気を出して革命をおこすか
バビおばさんやモファットさんのように機転を利かせて行動するか。
厚みのあるストーリーで思わず、現実に起こったら...と想像させられてしまいます!
また作中に戯曲ハムレットや、映画アメリ、絵本くまのプーさんなどからの引用がちりばめられていてそこにも注目です。
装丁もまるでチョコレートの箱のように綺麗なので
贈り物にもおすすめです🍫
スタッフMでした!