祈りの丘絵本美術館ブログINORI-NO-OKA Picture Book Museum BLOG

安野光雅さんの絵本②

祈りの丘絵本美術館は、本日も開館中!

雨上がりの日曜日、グラバー坂にも

少し 活気が戻ってきたようです☀

 

昨日は、久しぶりのオープンを 楽しみに

待ってくださっていた 常連さん、

グラバー園へ寄る途中の 学生さん、

地元の 家族連れの方など、

原画展や絵本を見に いらしてくださいました。

ありがとうございました!!

 

昨日に引き続き、

安野光雅さんの絵本の ご紹介です♪

左:「ABCの本」~へそまがりのアルファベット~
右:「あいうえおの本」
中央:「かんがえる子ども」
共に、福音館書店/安野光雅・作

 

「ABCの本」~へそまがりのアルファベット~

ABCを学ぶよりも、その造形の美しさに 見とれてしまう絵本。

左ページの 精巧な 木製のアルファベット、

右ページの その英文字から始まる物の デザインの面白さ、

最後のページには、そのアルファベットにまつわる

英単語の手引き・・と、

初めてABCを学ぶ子どもも 英語を忘れてしまった大人も、

不思議で写実的な絵を 楽しみながら、

アルファベットの奥深さに 触れることができます📖

この絵本を作ったあと、心に穴が空いてしまったという 作者と、

日本だけでなく英米同時に出版した 編集部の

意気込みが 伝わる 1冊です!

 

「あいうえおの本」

ABCの本の姉妹版。

左ページには、美しい木製の あいうえお、

右ページには、その文字から始まる いくつかの物が

組み合わさって、描かれています。

装飾的な枠に囲まれた 文字や物を見ているだけで、

まるで 絵画鑑賞をしているかのよう✨

ひらがなを 芸術的に、品のよいユーモアと共に、

楽しみながら 覚えられる、

子どもから大人まで おすすめの絵本です☆

 

「かんがえる子ども」

安野光雅さんが「子ども」「学ぶこと」「自分で考える」

と、テーマ別に語った エッセイ集。

姪の通う大学保育科の 課題図書の一つでしたが、

シンプルな語り口で とても読みやすかったとのこと。

 

英語のメインタイトルは、Thinking For Yourself。

自分の子ども時代の 思い出や、

(例えば、子どもの頃に思いついた 鏡をのぞく遊び)

教員時代や 絵本を作る過程での 具体的なエピソード、

(たまたま 教え子の保護者が 絵本編集者だったことが デビューのきっかけだったとか!)

哲学者や芸術家の言葉や作品から 感じたこと、

(デカルトの 「我思う 故に 我あり」の 安野光雅さん流の 解釈 など)

旅の思い出など  交えて、子どもと大人の違いや、

「自分で考える」ことの 大切さを 伝えています。

 

著者自身が手がけた 画や装丁も、

絵本のような温かみがあって 親しみやすく、

カバーを取ると、かわいい子どもの絵が・・・✨

ページをめくるたびに、

作者ならではの体験に基づく 名言にあふれていて、

ついつい 線を引きたくなってしまいます✏

 

大人の方や外国の方へ 年齢や国籍を問わずに楽しめる

プレゼントの絵本を・・と言われて 困った時には、

どなたにでも 喜んでいただける、

安野光雅さんの絵本が いつも大活躍します。

50年以上にわたり、世界中の人々に愛される

たくさんの 素晴らしい作品を ありがとうございました!

 

「自分で考える」=普通に暮らすこと という 安野光雅さんの言葉を かみしめる スタッフF でした☆

 

※祈りの丘絵本美術館は、1/25(月)~29(金)の平日は休館、

 次回の開館は、1/30(土)~31(日)になります。

 休館中も、お電話、FAX、メールでの ご注文、お問い合わせは承っております。