祈りの丘絵本美術館ブログINORI-NO-OKA Picture Book Museum BLOG

目こぼし歌こぼし

長崎は、久しぶりの雨です☂

秋の読書週間の 最後の週末に、

こちらの 江戸の ゴシックミステリーは、

いかがでしょうか?

「目こぼし歌こぼし」童話館出版
上野瞭・作/梶山俊夫・画

七十郎は、下級さむらい お馬番の 息子。

ある日、幼なじみの おたまちゃんの お店

居酒屋とろろ で、殺人事件を 目撃 してしまいます。

そして、突然 父も殺され・・・

藩に命じられて、父の仇討ちのため、

七十郎は、謎の古地図を 頼りに

領内の外れの 鉱山の村へ。

その先に待ち受ける、驚愕の事実とは…!?

 

3部構成の こちらの作品は、

ぶっくくらぶの中学生コースに

入っていますが、かなりの分厚さ!

 

でも、1部の最後まで ぜひ 読んでみて下さい。

ええー!?と 鳥肌が立つ サプライズが!!

タイトルの「目こぼし歌こぼし」は、

こうこう意味だったのか…!と。

 

そこから先は、

権力の闇に隠された 真相を求める、

命がけの 冒険活劇の 世界!

苦難の末に、主人公たちが

手に入れる 自由とは・・・?

 

目の離せない ドラマ展開に、

厚さを忘れて、一気読み してしまいますよ~📖

 

少年らしい真っ直ぐさで、健気に

現実を受け止めていく 七十郎と、

自分のことを あたい、と言う

しっかり者の町娘の おたまちゃん。

 

2人の 魅力的な主人公が、

重厚な物語の中へ 10代も共感できるような

読みやすい語り口で 導いてくれます👦👧

 

下層の人々の生活、

越えられない身分の差、

権力者たちの仕掛ける 巧妙な罠、

あの人物が!?という 見事な伏線…

 

人間らしく生きるために、

不条理な世の中と闘う 登場人物たちの、

最後まで 諦めない姿に、

胸が熱くなること 間違いなし!です。

 

時代もの、長編、というハードルで、

読まないでおくのは、もったいない!

秋の夜長に、ぜひ 楽しんでみてください☽

 

Fでした