祈りの丘絵本美術館ブログINORI-NO-OKA Picture Book Museum BLOG

飛ぶ教室

5月23日 日曜日

とても気持ちいい晴れ空です☀

 

さて

 

あまりにも有名・・・だとは思うのですが

ずっと読んだことがありませんでした。

ケストナーのこの小説。

飛ぶ教室✐エーリヒ・ケストナー✐(左)ケストナー少年文学全集4・高橋健二訳・岩波書店✐(右)岩波少年文庫141・池田香代子訳・岩波書店✐

 

少し前、お客様に「はやく読んだほうがいいよ!」と言われたことをきっかけに

ちょっと苦手分野ですがえいっとページを開くと

どんどんすすむ。先が気になる。

あっという間に読み終えました。

 

話自体の展開が気になるのはもちろん、章を追うごとに

登場する少年たちをどんどん好きになっていくのが自分でもわかりました。

 

頭がよく絵の才能があるマルティンボクサーになることが夢のマッツ

クールなゼバスティアーン詩人のようなジョニー…

 

みんなそれぞれ抱えている悩みも違えば問題の解決法も全然違います。

なかでも私が特に気になる存在だったのは

やせっぽちで背も低く、みんなに弱むしと言われている少年ウーリ

自分に勇気があることをわからせようと、度胸だめしをする

ちょっとハラハラする場面があります。

 

ウーリの気持ちを汲むとジーンとするのはもちろん、

ちょっとした騒ぎになったその度胸試しを、

ウーリや他の少年の目線にたって解決へ導いた

「正義さん」という大人の存在にも胸があつくなりました。

 

子どもたちのことをちゃんと見ていてくれる「正義さん」のような先生や

教師とは違う立場として、学校中で親しまれている「禁煙さん」のような

素敵な大人がいることって

物語にも、現実にも大事なことだよなあとあらためて思いました。

 

 

授業中は「正義さん」、放課後は「禁煙さん」のようだった

小学校のころの大切な恩師を思い浮かべたスタッフⅯでした🦊

 

それにしても、この手の小説を読むとやっぱり

少年どうしの友情って眩しくて最高で、嫉妬するなあ…