11月29日は語呂合わせで「いい服の日」。某アパレルメーカーによって制定された日のようです。

私たちにとって今や、とても身近な存在である「服」ですが、その役割は多岐にわたっています。

原始の時代には、体温調節など外部（自然）環境から身を守ることが主で、文明が進むにしたがって、身分や職業をはじめとするいろいろな情報を表すようになったり、活動や休養など目的ごとに召替えをしたり、「ファッション」として流行を追い求めたり自由に楽しんだりと、時代ごとに変化をたどってきました。

そして、「服」についてのひとつの役割として「自己表現」という側面もあります。

実は、私たち童話館で密かに囁かれる事実として、採用試験などの際は必ず「できるだけ、リクルートスーツ以外でお越しください」とお願いする、というものがあります。

これはつまり、服もまた履歴書や試験と同じように、その人を表す大切な情報で、「人間としての成熟度や表現者としての思考、そしてセンスを知らせてくれるもの」という考えによるもの。

このことは前代表者のときからのこだわりで、童話館ではずっと続いてきたことでしたが、ここへきて、同じように「リクルートスーツ以外で」とお願いする企業も増えてきているようですね。いえ、そのために、お金をかけたり着飾ったり、人やインターネットのなかに答えを見つけたりではなく、そう言われて「何を着ていけばいいか」迷い、自分と向き合うその時間のなかにこそ、大切なことがあるということもあるのでしょう。

ここ何年かは、労働や環境の問題で不名誉な注目を集めてしまい、さまざまな改善が試みられている「服」の業界ですが、服を「つくり」「届け」「着用する」、そこにかかわるすべての人の安全としあわせが守られよう、消費者としてもそんな「服」を選び、楽しめるよう、その一助となれたらと思います。

そして、絵本のなかにも、参考になりそうな⁈おしゃれな登場人物がたくさんいますよ。

というわけで、このたび、「童話館出版 街角スナップ!」と題して、楽しい誌面のご紹介です。

いろんな種類の、いろんな企画のファッション誌がありますが、私は、この街角スナップがいちばん好きです。

というわけ、趣味が高じて、絵本で実現してみました。

秋のファッションチェックをぜひお楽しみください！

（担当：C）