色とりどりの世のなかで ー人と色の日・自分色記念日
10月16日は「人と色の日・自分色記念日」です。
自分色(パーソナルカラー)とは、生まれながらに持つ髪や目、肌の色と調和し、その人に1番似合う色のこと、だそうです。一般社団法人日本カラリスト協会により、「ひと(10)い(1)ろ(6)」の語呂合わせから制定されました。
今年の夏、私がふだん、あまり色を意識していないことに気づくきっかけがありました。
それは長男の夏休みの工作を、私と長男、お手伝いの長女の3人でつくったときのことです。組み立て終わった作品に色を塗る工程で、長女が長男の好きな青色をベースに「色はグラデーションにしよう!」と、ほかの色を加えたり、水でうすめたりして何通りもの青色をつくってくれました。「あっこの青きれい!」「こっちは失敗!」「これ、○○(長男)は好きでしょ?」「私はこれが好きかな!」「ママはどの青がいちばん好き?」と言いながら色をつくる長女の姿に、単に青といってもたくさんの青色があり、好みも感じ方も人それぞれなんだなあと、改めて思いました。
そう、この世界にはたくさんの色があります。それこそ、色相や彩度、明度の違いで無限にありますね。そのなかから、自分色を見つけるのはたいへんです。そこで、自分色を探す前に、今回ご紹介する絵本 『いろってなあに?』で、改めて「色」を見つめてみてはいかがでしょうか。
この絵本は、作者アリス&マーティン・プロベンセン夫妻が色の世界をわが子さんに伝えるためにつくった絵本だそうです。
黄色、紫、青、赤、緑、茶色、オレンジ、白、黒の9色について描かれていて、それぞれの色に関係する動物や植物などが登場します。日本ではなじみのないものもありますが、それも文化の違いを感じておもしろいですし、これってこの色?と考えるのもおもしろいです。そして、「きいろって なあに?」「しろって どんな いろ?」とやさしく語りかけてくれる文章は、幼い子どもへの愛情に満ちていて、読んでいるうちに心がほぐれていきます。
初めて読んだとき、子どもたちはそれぞれの好きな色に何がでてくるのかあてっこをしたり、次のページをワクワクしたようすで待っていたりと、とても楽しんでいました。青色が好きな長男のお気に入りは、もちろん青のページです。おまわりさんがたくさん並んだ青一色のページに最初はビックリしていましたが、見慣れてからはおまわりさんの顔を見比べたり、ちょっとしたまちがい探しをしたりしていました。
皆さんも、ぜひ、この絵本を手にとって読んでみてください。お子さんが色に興味を持つきっかけになったり、ご家族で身のまわりにある色について話をする機会にしていただければ嬉しいです。
(担当:Y)
『いろってなあに?』
アリス&マーティン・プロベンセン/作・絵
こみや ゆう /訳
アノニマ・スタジオ
「童話館ぶっくくらぶ」での配本コース ▶「大きいさくらんぼコース」(およそ6~7才)
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