夏におすすめ! ちょっと怖い⁈ ドキドキ・ぞくっとする絵本・本
今年も「童話館ぶっくくらぶ」の会員さんからは、夏のパンフレット「子どもは夏におおきくなる!!」へたくさんのご注文をいただきました。ありがとうございます。
そこで、今回は夏のパンフレットのなかより、ちょっぴりドキドキする絵本と、ぞくっとするようなホラー短編集をご紹介します。暑い夏の日にいかがでしょうか。
『ベッドのしたになにがいる?』(「小さいくるみコース」およそ3~4才)
夜、ベッドに入ると天井や壁に映る影が人の顔に見えたり、なにか得体の知れないものに見えたり。そんな幼い日の記憶が皆さんにもきっとありますよね。
おじいちゃんのこわい話で眠れなくなったメアリーとルーイ。そんなふたりの様子に、おじいちゃんは自分の小さい頃のお話をはじめます。こわいと思っていたあの影やあの音が、実は…。
息子もこの絵本が大好きで、何度も一緒に楽しみました。
大好きだけれど、ちょっぴり怖がっているのはひしひしと伝わってきて、絵本を読んでいるときに「カタッ…」と音がしようものなら、たちまち
「はっ‼なんのおと?おばけかな。」「違うよね、なにかが落ちたおとだよね。」「風のおとだよね。」
とまさしく絵本の中のメアリーとルーイそのものの反応が。私はその様子を見るのが楽しくてたまりませんでした。
見えないなにかを想像しながら「少し怖いけど楽しい!!」そんな感想をもてるのが、この年齢、「小さいくるみコース(およそ3~4才)」のお子さんたちではないでしょうか。
こわいお話がメアリーとルーイの想像力でどんどん楽しいお話になっていくように、お子さんたちの表情もきっとドキドキからワクワクへと変わっていきますよ。
がらりとふんいきは変わって、次にご紹介するのは『小さな手』。
小さいジュニアコース(およそ13才)からの皆さん、そして大人の皆さんにも、ぜひ手に取っていただきたい1冊です。
英米ホラー短編を8話収録しており、それぞれの作品が個性的で、ホラー短編集の名のとおりゾッとするものもあれば、しんみりするものも。
人間のもの悲しさや愚かさに、目をそむけたくなる場面もありますが、短編だからこそ心が引きずられ過ぎず、読んだ後は不思議な余韻に包まれ、「おもしろかった…。」と思わずつぶやいてしまいました。
私はホラーが苦手で、これまで避けてきたジャンルでしたが、ひとくちにホラーといっても、こんなにも引き込まれる本があるんだなと新たな発見が嬉しかったです。
自分では手に取らなかっただろうこの本に出会わせてくれた、企画担当のスタッフに感謝です。
(担当G)
『ベッドのしたになにがいる?』
ぶん・え/ジェームズ・スティーブンソン
やく/つばきはら ななこ
童話館出版 ▶詳しくみる
「童話館ぶっくくらぶ」での配本コース
▶「小さいくるみコース」(およそ3~4才)
『小さな手』
カポーティ、スティーヴンソン、
キプリングほか、初訳・新訳多数の
オリジナル短編集
編訳/金原 瑞人
絵/佐竹 美保
「童話館ぶっくくらぶ」
▶夏のパンフレット「2022年版 子どもは夏におおきくなる!!」より
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