「ありがとう」をあなたに ーサンキューデイ
明日、3月9日がなんの日か、皆さんご存知ですか。3(サン)と9(キュー)でサンキュー!
「3・9デイ」。そう、“ありがとうを届ける日”です。
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「ちゃんとお礼言った?」
たとえば子どもが、お友だちの家で何かごちそうになったときや、車に乗せていただいたときなど、ついつい、こんなふうに言ってしまいます。すると決まって、「言ったに決まってるでしょ!」とおこられる…。
もちろん、「ありがとう」という言葉にかぎらず、違う言葉でも、あるいは行動でも、なんとか相手に感謝の気持ちを伝えようとする自分でありたいですし、子どもにも、そうであってほしいという思いは、きっと皆さんもお持ちではないでしょうか。
さて、「ありがとう」の語源は、めったにないという意味の「有難し(ありがたし)」。
けっしてあたりまえではないという気持ちを言葉にしたのが、「ありがとう」です。
そこで今回は、その「ありがとう」を、ユーモラスにアレンジしてタイトルになった絵本を1冊ご紹介します。
『ありがたいこってす!』は、ユダヤの昔話をもとにしたお話です。
表紙を見ると、騒々しくて窮屈そうに暮らす家族の姿が描かれています。見開き全体を使った躍動的なイラストと、くり返しで展開していく、わかりやすくユーモアあふれたお話が、子どもも大人も楽しませてくれます。
あまりにも狭くうるさい家のなかの生活に不満を持った貧しい男は、相談に行ったラビ(※)から、次から次へと動物を家のなかに入れるようにとアドバイスされ、そのとおりにしました。そのなかで、不満に思っていた、狭く、うるさかったこれまでの生活を改めて見つめなおし、その日常がどれほど「有難し」だったことかに気づきます。
※ラビ:ユダヤ教の指導者的立場の人。先生。
何かないと、「いつもある有難さ」には気づきにくいものです。日々の暮らしのなかにある小さなしあわせや人の想い、改めて感謝したい誰かに思いを巡らす。そして、それを伝えようとする。
皆さんの「3・9デー」が、そんな1日になればと願います。
(担当:I)
『ありがたいこってす』
さく・え マーゴット・ツェマック
やく 渡辺 茂男
童話館出版 ▶詳しくみる
「童話館ぶっくくらぶ」での配本コース ▶「小さいみかん」(およそ7~8才)
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