愛すべき、われらが「ぞうさん」 ー象の日
4月28日が何の日かご存じでしょうか。
実は…「象の日」!そうです。私たちは「ぞうの本屋さん」。愛すべき、われらがぞうさんが主役の日です。
なぜ4月28日が象の日なのか…、その由来は江戸時代にさかのぼります。1729年、2頭の象がベトナムから船で長崎へやってきました。1頭は長崎に着いてすぐに死んでしまいましたが、もう1頭は、将軍への献上品として江戸へ向かうことになりました。長崎から江戸までの距離は1,000㎞以上!その道のりを74日かけて歩いて移動したそうです。江戸へ向かう途中、京都で当時の天皇である中御門天皇にお披露目されることになり、天皇と対面したその日が4月28日だったとのこと。
大きな象が長崎街道や東海道をのっしのっしと歩く姿に、当時の人々はさぞかし驚いたことでしょう。そして象もまた、1,000㎞の道のりを、おりこうに歩いたんだなあ…と、少しせつない気持ちになったり、驚いたり。なにより長崎と象のあいだにこんな歴史があったなんて!(以前ご紹介した「長崎くんち」の踊町のひとつ「桶屋町」が披露する踊りや傘鉾には象があちらこちらに登場しますが、由来はこのときの象なんだそうです。)
さて、そんな「象の日」にちなみ、今回ご紹介する絵本は『ぞうくんのさんぽ』。「童話館ぶっくくらぶ」でも大にんきの絵本です。初版は1977年の絵本ですから、小さいころお気に入りだったという親御さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
「きょうは いいてんき」とごきげんでさんぽにでかけたぞうくん。かばくん、わにくんと出会い、「せなかにのせてよ」「いいとも、いいとも」とせなかに乗せて、さんぽを続けます。最後にかめくんを乗せたところで…!?
子どもたちにとっての、象のイメージといえば、この“ぞうくん”そのものではないでしょうか。大きくて、ちからもちで、やさしくて、ちょっぴりおひとよし。そんな象のことが、子どもたちは大好きですよね。私たち「ぞうの本屋さん」も末永く、子どもたちから愛される存在でいれたら…と思います。
(担当:G)
『ぞうくんのさんぽ』
なかの ひろたか 作・絵
なかの まさたか レタリング
福音館書店
「童話館ぶっくくらぶ」での配本コース ▶「小さいいちごコース」(およそ1~2才)
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