ぞうさんレポート 4)完成 『あくたれラルフのクリスマス』
連載でお届けしてきました、「ぞうさんレポート」も、いよいよ最終回です。「ぞうさんレポート」楽しんでいただけましたか。
最終回で、ぞうさんにレポートしてもらうのは、もちろん、絵本完成!です。
それでは、早速、最後の「ぞうさんレポート」、お楽しみください。
9月下旬のある日。
編集部に荷物が届いたよ。毎日いろんな荷物が届くけど、今日は何だろう?
(どれどれ?)
荷物をあける手元をのぞいて、目に入ったのは、
(わー、すごーい!完成した絵本だぁー!)
編集部のみんなも、嬉しそうに手に取って見てるー。
(ぼくも見たい!見せて見せてー!)
……………。
(あっ、そんなことしたら、セイラに嫌われちゃうよー⁉
ラルフ、ダメだよー!)
……………。
(あー、よかった。ラルフ、うれしそう)
最後は、セイラのやさしさに包まれて、とっても安心。
やっぱり、ラルフにはセイラが必要だね。
みんなも、ラルフとセイラのクリスマスみたいに、すてきなクリスマスを過ごしてね。
でも、ラルフみたいな“あくたれ”はほどほどに!
今年、最初の童話館出版の新刊、『あくたれラルフのクリスマス』、完成しました。前回、タイトルのヒントをだしましたが、予想通りでしたか?
あいかわらずあくたればかりするラルフと、きれいで育ちのいいパーシー。
ある日、セイラが抱っこしているパーシーを見て、やきもちを焼くラルフの気持ちは、きっと誰もが共感するのではないでしょうか。
やさしくしてあげたいけど、好きな人をとられたみたいで、モヤモヤする。
好きな人には、一番に自分のことを見ていてほしい。
お兄ちゃん・お姉ちゃんばっかり。
弟・妹ばっかり。
子どもばかりかまって、たまには私もいたわって。
そんな気持ちを受け止め、セイラのようにぎゅっと抱きしめてあげてください。そして、「あなたが大好き」と、大切な人に伝えてあげてくださいね。
皆さんが、楽しいクリスマスを過ごせますように…。
さて、今回、「ぞうさんレポート」最終回、『あくたれラルフのクリスマス』完成にあわせ、編集部・室長に編集後記を寄せてもらいました。
室長:「日本ではすでにPHP研究所さまから出版されていた本作ですが、この度、私たち童話館出版で新たに翻訳や色の表現を見直し、ニューアルいたしました。
翻訳者の小宮由さんとのお仕事は今回が初めて。実は、私と同じ歳(小宮さん曰く、「団塊ジュニア世代、就職超氷河期、ロストジェネレーション…」だそうです)の小宮さんと、「いよいよ、ぼくたちもそんな歳になったのですね…」としみじみ頷きあいながら、ラルフや児童書について深く語り合うのは、なんとも特別で、楽しい時間でもありました。
それにしても、製作のおよそ半年間、原稿に向き合うあいだ、「ラルフは今どんな気持ちかな~」「ラルフ、それはさすがにツラいよね(涙)」と、その心情を推し量り、まるで一緒にいるような感覚で過ごしていました。「校了」の瞬間はお別れのようで、少しさびしくもありましたが、たくさんの読者に迎えられて、たくさん愛してもらえるといいなあと願いながら、送りだしたいと思います。皆さん、愛すべき“あくたれ”ラルフを、どうか末長くよろしくお願いいたします!!」
編集部一同よりも、お願い申し上げます。
『あくたれラルフのクリスマス』は、10月6日から流通開始です。ぜひ、お近くの書店でお買い求めください。
「童話館ぶっくくらぶ」では、「大きいさくらんぼコース」にラインナップされています。
『あくたれラルフのクリスマス』
作 ジャック・ガントス
絵 ニコール・ルーベル
訳 こみや ゆう
童話館出版 ▶詳しくみる
「童話館ぶっくくらぶ」での配本コース
▶「大きいさくらんぼコース」(およそ6~7才)
ラルフに初めて会う方はぜひこちらもあわせてお楽しみください。
『あくたれラルフ』
作 ジャック・ガントス
絵 ニコール・ルーベル
訳 いしい ももこ
童話館出版 ▶詳しくみる
「童話館ぶっくくらぶ」での配本コース
▶「小さいさくらんぼコース」(およそ5~6才)
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