やさしいことは つよいのよ
今月の21日、静岡のねむの木学園長 宮城まり子さんが
天に召されました。(お空に お出かけになりました、と
学園の 子どもたちには 伝えたそうです)
たまたま、子どもの頃、
ねむの木学園の ドキュメンタリー映画を
観たことが ありました。
世の中には、こんな 子どもたちが いるんだ!と
初めて知る体験で、それから 何となく
大事に 心の中に しまってありました。
ことばが 通じなかったり、
時には 不自由な体で 暴れる 子どもたちに、
悩みながらも、本当の おかあさんの ように
やさしく 根気強く 接する
まり子さんの 姿が とても 印象的でした。
女優だった 宮城まり子さんが、
身体の不自由な 子どもたちのために、
まだ 専門施設が ほとんどない頃に、
私財を 投げうって 作った 学園は、
今は 静岡県 掛川市にあります。
ねむの木村として、子どもたちの 絵の美術館や
周りの自然など 楽しめるように なっているそうです。
数年前、都心で行われた、
ねむの木学園の 子どもたちの 絵の展覧会で、
宮城まり子さんの お姿を 1度だけ
お見かけしたことが あります。
ます、子どもたちの 絵の 素晴らしさに
驚いたのを 覚えています。
緻密で 生命力にあふれる 絵は、
絵を観るためだけに 来てもいいと 思うくらい
素晴らしく、心惹かれました✨
学園で飼っているらしい こねこが 絵のすみっこに
必ず いるのも ほほえましくて、
チビ子を 家に 連れて帰りました🐈
たまたま その時間、展覧会フロアの中央で
10人くらいの 子どもたちが、車いすの まり子さんの指揮で
歌を 歌い始めました。
1日に数回、子どもたちの 合唱タイムがあるようでした。
すると、何だか 急に胸がいっぱいになって、
自然に 涙があふれ・・・。
周りを 囲んで 聴いていた お客さんたち
みんなが 同じ気持ちだったかと 思います。
まり子さんの膝から 離れない 10才くらの女の子を
つかず離れず あやしつつ、
90歳近い まり子さんが 立ち上がって
ご挨拶されました。
ユーモアを交えた 心温まる素敵なトークで、
白い着物を着た まり子さんが 眩しく見えました。
その時、ほんの1口 寄付をしたことが きっかけで、
毎年、まり子さん直筆のお手紙のコピーと 共に、
学園の運動会の ご招待が 届くようになりました。
残念ながら、その後は 日々の忙しさに紛れ、
寄付したりしなかったり。
ニュースで訃報を知って、今年も届いていた!と
慌てて 手紙を探し、開いてみました。
「1年たちました・・」で始まるお手紙には、
子どもたちの練習のこと、病気のこと、人とのつきあいのこと、
パートナーだった吉行淳之介さんのことなど、
3枚ぎっしり、4日かかりで書いたという字で 書いてありました。
そして最後に、「あなたは お元気でね」と。
「やさしくね やさしくね やさしいことは つよいのよ」
と いつも 仰っていたという、まり子さん。
ご命日は お誕生日と 同日だったそうです。
心から ご冥福を お祈りいたします。
いつか 静岡に赴いて、ねむの木村や その近くにあるという
絵本画家の あきのふくさんの美術館を 訪れてみたい Fでした☆