うちの本棚より・・・フランケンシュタインが生まれるまで
2月最後の日です。
最近の祈りの丘絵本美術館は、
大学生の旅行の方が多いです。
この場所が楽しい想い出のひとつになればいいな。
さて、久々にうちの本棚より・・・
『フランケンシュタイン』を書いた
メアリー・シェリーのお話。
いろんな映画で観たことのある、
フランケンシュタインという魅力的な怪物の
名前に惹かれて買いました。
幻想的な絵と色合いにひとめぼれ。
200年前のあらしの夜、
作家志望のメアリーは、友人と
『怪談』を書く約束をします。
「1週間後に、だれのがいちばんおもしろいか、
読みくらべてみよう」と。
メアリーはいくら考えてもおもしろい物語が
なかなかうかんできません。
その夜、子どものころに聞いた、
おそろしい実験の話を思い出します。
それは、ひとりの科学者が、電気をつかって死体を
うごかしたという実験でした。
「死者がよみがえるなんて、おそろしいこと。
でも、よみがえった死者として生きることのほうが、
もっとおそろしいかもしれない……」
メアリーはおそろしい思いに震えながら眠ろうとしますが、
夢のようなリアルな経験をします。
よみがえった怪物がベッドのカーテンを開けようとしているのです。
「怪物はいったい何をしてほしいの?」
こうして、空想の中から物語がうまれてきたのです。
みんながよく知っている『フランケンシュタイン』。
目に浮かぶ姿は、ボルトがついた四角い顔の怪物。
しかし、メアリーが作り出した怪物は、ひとりぼっちで、
家族が欲しいと願っていても、誰からも受け入れてもらえなかったと・・・。
この絵本を読んで、メアリー・シェリー原作の『フランケンシュタイン』をすぐ読みたくなりました。Iでした。