大道あやさん②
夏の終わり・・・
台風で涼しくなるかと思ったら、
今度は蒸し暑くて、まだまだ
ミンミン蝉も鳴いています!
さて、先日ご紹介した 大道あやさん。
祈りの丘絵本美術館が開館した
1999年の秋冬に企画展が始まり、
2m近い原画2枚と、絵本2作品が
そのまま常設展示になっています。
その中の一つ「ねこのごんごん」↓
![](https://douwakan.co.jp/wp-content/uploads/2018/08/fcda40ee7478579c9e3389b50607e0ce.jpg)
[ねこのごんごん」福音館書店 品切れ・重版未定
大道あや・作
表情のなんとユーモラスなこと!
どのページも、生きものや草花の
生命力でむせ返るよう。
60才過ぎの著者が、広島の実家から
埼玉の、兄夫婦の原爆の図を展示した
丸木美術館近くに移った頃に、
出会った猫ごんをモデルに
描いた作品です。
「なにごとも じぶんで
おぼえることが かんじん」
98才の老猫ちょんが、新米の子猫の
ごんごんに、繰り返し教えて逝く
姿はまるで、大道あやさんからの
メッセージのようです。
姉妹編「こえどまつり」は、
お祭りに連れて行きたかった子ども
達の代わりに、動物たちがお祭り見物に
行くお話を描いたそうです。
残念ながら絵本はどちらも品切れ。
ぜひ1枚1枚の原画で、お楽しみ下さい!
そして、下の絵本も品切れで、企画展示
だけでしたが、大変好評でした。
![](https://douwakan.co.jp/wp-content/uploads/2018/08/47177f611cf588900cffb23a551ae673.jpg)
「けとばしやまのいばりんぼ」小峰書店 品切れ・重版未定
大道あや 文・絵
こちらは、いぬのたろうが主人公ですが、
同じく、猫やヤギ、鶏など沢山の生きもの
たちや草花が、所狭しと描かれています。
皆がいばり始めて大騒ぎになったところ、
庭の隠れ大将サンショウウオが、一括!
「たろうさん、じまんごころは
おやめなさい」
このなんとも絶妙な言い回し☆
絵と同じで、味わいがあります。
どちらの作品にも時々、背景に
さりげなく、生きものたちを見守る
お地蔵さんが、描かれています。
丸木美術館の原爆の絵を見て、
この人たちの霊を慰めてあげたい、
と周辺の草むしりを始めたという
大道あやさん。
どの作品からも祈りの心が感じられます。
次回③では、当館の至宝ともいえる
2枚の絵をご紹介したいと思います!
大道あやさんの作品は全て復刊して
欲しい・・!と思うスタッフFでした☆