頭のうちどころが悪かった熊の話
こんにちは!本日は読み本のご紹介です♪
タイトルに思わず惹きこまれるこちら。
たまたま読んでいた小泉今日子さんの書評集にこの本が載っており、
まだ読んでいなかったなあ!と早速読んでみました🐻
童話館ぶっくくらぶでは14才~15才対象の最終コースのリストに入っています。
この本には動物が主人公の7つの寓話が収められており、連鎖小説とまではいきませんが
ときおり違う話に出て来た動物がちらっと登場します。
そしてどの動物も、みんな「大切ななにか」をさがしているようです。
最初のお話の主人公、頭のうちどころが悪かった熊は、自分が頭をうつ前に大切だったはずの奥さん、レディ・ベアを探しています。
でも頭を強くうったので肝心のレディ・ベアが一体どんな生き物なのかさえ検討もつきません。
なので出くわした動物みんなに声をかけ、「きみがレディ・ベア?」と聞いていきます。
読み進めるうちに、その道のりの中で素敵な言葉をたくさん拾うことができます。
そんな熊と他の動物の掛け合いが可愛くて愛しくて、レディ・ベアを探す旅が終わらなければいいのにな、とつい思ってしまいました。
他のお話では
意味のないものを追い求める牡鹿
決まり事から解放されたいおたまじゃくし
過去や未来しかみない両親の目を覚まさせたい子へび
など、動物界の悩める子どもたちがたくさん出てきます。
どれもちょっと考えさせられるお話📖
色んなことがあるけれど、それでもきっとうまくいくという安心感を、
少しの毒っ気を含ませながら与えてくれます。
新聞で書評の連載をされていたほど読書家の小泉今日子さんは、
この本を大切だと思った人にプレゼントするよう、たくさんストックしているのだそうです。
それもまた素敵なエピソードだなあ♪と思うスタッフMでした🐻