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シリーズ〈今月の1冊〉- 2026年4月『あくたれラルフ』


 

 

4月といえば、新たなスタートの季節ですね。

 

今回ご紹介したい1冊は、「小さいさくらんぼコース」(およそ5~6才)の、『あくたれラルフ』です。

表紙には何かを企んでいるような表情を浮かべた赤い猫、ラルフがさっそくいたずらをしています。この絵のように、作中には「あくたれ」猫のラルフが破天荒な行動で、飼い主のセイラや周囲を困らせてしまうようすが描かれます。

セイラのバレエのおけいこをからかうところから始まり、ブランコを下げている木の枝を切ってしまったり、パーティーのために用意したクッキーをかじってしまったり、いたずらはしだいにエスカレートし、お父さんやお母さんを困らせてしまうことも。

ある日、サーカスにやってきたセイラたち一家は、あまりのラルフのあくたれぶりに、とうとうがまんが限界に達し、ラルフを置き去りにして家に帰ってしまいます。その後ラルフはサーカスで働くことになり、いきなり過酷な日々を送ることに…。いったいラルフは、どんなことを感じ、どのような行動をとるのでしょうか。そして、セイラたちのいる日常に戻ることはできるのでしょうか?

ぜひ皆さん自身の目で確かめてみてください!

 

私がこの作品を見て特に感じたことは、「変わるものと変わらないもの」の大切さです。

これまでラルフは、感情のまま自由に行動をして、まわりの皆がどのような気持ちになるか考えていなかったように感じます。けれども、今回の経験からラルフの心には変化が生まれます。ラルフにとってはつらいできごとだったかもしれませんが、そのときの気持ちを忘れずにいてくれるといいなと思いました。きっと、これからもいろんな経験をくり返して、皆との関わり方を学んでいくことでしょう。

一方、セイラたちのラルフに対する「変わらない愛情」にも注目です。いたずらをくり返されれば、だれだって、いやだな、一緒にいたくないなと思います。けれどもセイラたちは、いたずらに対して怒ることはあっても、ラルフを受け入れ、最後まで変わらずラルフのことが大好きだと想いを伝えます。きっとこれからもラルフのことをずっと見守っていくのでしょう。

 

私自身も、人や物に限らず、昔から変わらないものに安心するときがあります。新しい世界に飛びこむときや大きな失敗をしてしまったとき、なんとなく不安なとき、変わらず自分を受け入れてくれる存在があると、とても心強いですね。ですが、そのありがたみに気づかずに、ついつい甘えすぎてしまうときもあります。この作品を読んで、それをあたりまえと思わず、相手の気持ちを思いやることで感謝の気持ちを伝えていけたらいいなと思いました。

 

さて、このラルフのお話はシリーズ化されていて、「童話館ぶっくくらぶ」の配本リストには、『あくたれラルフ』のほかに『あくたれラルフのクリスマス』(「大きいさくらんぼコース」およそ6〜7才)が選ばれています。

皆さんもぜひ手にとってみてください。

(担当:K)

 


 『あくたれラルフ』

 ジャック・ガントス/作
 ニコール・ルーベル/絵
 いしい ももこ/訳
 童話館出版 ▶詳しくみる

 「童話館ぶっくくらぶ」での配本コース 「小さいさくらんぼコース」(およそ5~6才)


 

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