「がまくんとかえるくん」誕生50周年記念 アーノルド・ローベル展」へ
1.アーノルド・ローベル展、長崎で開催中
2022年06月18日(土) ~ 2022年08月21日(日)、長崎県美術館で、
「がまくんとかえるくん」誕生50周年記念 アーノルド・ローベル展」が開催中。
「がまくんとかえるくん」シリーズをはじめ、
『いろいろへんないろのはじまり』や『ローベルおじさんのどうぶつものがたり』、
「童話館ぶっくくらぶ」でもにんきの『こぶたくん』と『しりたがりやのこぶたくん』を描いた、絵本作家アーノルド・ローベルの企画展が、ここ長崎で開催されるとのことで、さっそく、行ってきました。
企画展は第1章~第6章の構成で、構成ごとにローベル作品の原画が飾られています。
『いろいろへんないろのはじまり』(「大きいさくらんぼコース」予備、およそ6~7才)の原画を入口近くで発見。
ローベルの絵がこまやかに、そして、あたたかいタッチで
描かれているのに感動し、1点1点見るたびに、「かわいい!」
「これ、好き!」と心のうちで叫び、気持ちが高まったところで、
いよいよ、第6章「がまくんとかえるくんのせかい」です。
2.「がまくんとかえるくん」の世界
コーナーにはいると、まず小学校の教科書で採用されている「おてがみ」(『ふたりはともだち』第5話)のパネルがあり、がまくんとかえるくんの世界へ迎え入れてくれます。
次々と現れる、がまくんとかえるくんの愛らしさに、
写真撮影可とあって、写真を撮る手がとまりません。
絵本が完成するまで(ラフから
最終稿まで)の、ローベルと
編集者の貴重なやりとりも
公開されていて、
ローベルの原稿に編集者が「So Lovely!」(編集者の気持ちがよくわかります)とコメントしていたり、なかには絵を変更しては、というアドバイスもあり、ふたりの信頼関係を感じることができます。
また、ラフから絵本が完成するまでに消えてしまった、
幻のテキストやイラストもあり、絵本と見比べるのも楽しそうです。
企画展の最後は、「ひとりきり」(『ふたりは きょうも』第5話)、
シリーズ最後のお話。ローベルの願いが込められた、
がまくんとかえるくんの寄り添う姿に胸がいっぱいになりました。
どの絵本も、ローベルの鋭い観察眼やあたたかなメッセージを感じることができます。
ローベルの絵本を読んだあと、「あたたかい気持ちになる」のは、だからなのかもしれません。
今回のような本格的な展示は国内初。写真や動画の撮影ができる
またとないこの機会、巡回は2022年で終了のようですので、
お近くにお住いの方は足を運んでみてはいかがでしょうか。
3.アーノルド・ローベル コーナー設けてます-祈りの丘絵本美術館
祈りの丘絵本美術館でも期間中、「アーノルド・ローベルコーナー」
やローベルの絵本を集めたコーナーを設けています。
また、企画展の半券をお持ちいただくと、観覧料より100円引き
しておりますので、祈りの丘絵本美術館にもお立ち寄りください。
※長崎県美術館でのイベント終了にともない、「アーノルド・ローベルコーナー」は終了しました。(2022年9月追記)
次回、ローベルが挿絵を手がけた絵本、『こぶたくん』と『しりたがりやのこぶたくん』をご紹介します。
(担当S)
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