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6月26日 露天風呂の日


 

 

明日、626日は「露天風呂の日」です。その由来は“ろ()、てん()、ぶ()、ろ()”の語呂合わせ。温泉文化が根づく日本ならではのユニークな記念日ですね。日々の疲れをいやし、自然のなかで心と身体をリフレッシュできる“露天風呂”に感謝する日として制定され、この記念日にあわせて、全国の温泉地では、イベントや割引キャンペーンが行われています。

 

童話館のある長崎県にもいくつかの温泉地があり、いちばん知名度が高いのは雲仙地獄で有名な「雲仙温泉」ですが、私にとって温泉といえば雲仙温泉のお隣にある小浜温泉です。子どものころ、肌の弱い姉のために両親が頻繁に連れていってくれたり、まわりのおじちゃんおばちゃんたちが「小浜は塩湯やけん、肌によかとやもんねー」と言っている声を聞いて育ったりで、私にとっては「温泉=小浜」のイメージがとても強いです(笑)。

そんな小浜温泉は、1300年以上の歴史を誇る古湯で、奈良時代に書かれた『肥前風土記』にも登場しているとか。橘湾に面していて、夕やけに染まる海と湯けむりの情緒あふれる景色は、歌人の斎藤茂吉や、俳人の種田山頭火といった文人たちにも愛されたそうです。

源泉温度は全国でもトップクラスの高温で、塩分を含んだお湯は美肌効果抜群なのだそう。

 

そして、温泉について考えていると、ふと、おふろと「読むこと」って似ているなあと思いあたりました。身体をあたためてくれて、静かに心を整えてくれるー「読むこと」のなかでも絵本にはとくにそんな一面がある気がします。また、自然のなかで大きなおふろにつかる露天風呂はまさに“非日常”。物語の世界にはいり込んだようなきぶんになれますね。そう考えると、おふろ(とくに温泉)と絵本や本はとても相性がいいものなのかもしれません。私にとって温泉旅行といえば、おふろに入って、おいしいごはんを食べて、ふかふかのふとんで寝る…こんなイメージでしたが、お気に入りの絵本や本を持っていって、おふろあがりにゆっくり本の世界に浸るのもいいかもしれないと思いました。物語の世界をより深く楽しめる時間が持てそうです。

そうそう、以前より、私たち「童話館ぶっくくらぶ」の小冊子「絵本のある子育て」を置いてくださっている宿泊施設があったり、最近ではお部屋に絵本を備えつけている宿泊施設も増えてきていたり。絵本(本)と温泉のいい関係…これからもっと話題になっていきそうですね。

 

さて、季節は梅雨。じめじめじとじとの日々で、気持ちもどんよりしがちですが、この季節だからこその露天風呂を体験してみるのもいいかもしれませんね。雨粒が木々をたたく音、湯面に落ちる小さな水音、そしてもくもくと立ちのぼる湯けむり…想像しただけで「ファンタジーの世界」!雨を楽しむとても贅沢な時間と空間になりそうです。晴れた日の露天風呂もすばらしいですが、雨の日の、静かで、やさしく、五感が研ぎ澄まされるような温泉体験で、いやしの時間を過ごしてみてはいかがですか。絵本や本もどうぞお忘れなく。

 

(担当:G)

 

 

 

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